【ScienceAtHome】100円ショップの材料でつくる静電気を使ったイライラ棒

■概要

今回のテーマは、静電気です。冬になると「パチッ」と静電気が発生しやすくなりますが、この原理を活かしてお家でも簡単に作れる科学工作をご紹介します。静電気の原理をうまく使って、触れると「パチッ」とくるイライラ棒をつくることが出来るのです。自分で作ったコースで自由に遊べるので、科学実験教室などでも子どもたちに人気のコンテンツです。

アルミホイルやカップなど身近な材料で簡単に作ることが出来ますので、ぜひお家で試していただけると嬉しいです。とてもそれでは今日も、レッツサイエンス!

■静電気を発生させてみよう!

イライラ棒を作る前に、静電気の発生を体感する簡単な方法をご紹介します。(一部は、イライラ棒工作でも使います!)

【用意するもの】

※全て100円ショップでお買い求めいただけます。

・風船

・ビニールひも

・タオル

・下敷き

【実験方法】

ビニールひもを5cm位の長さに切り、片方の端っこを結びます。

ビニールひもの結び目と反対側の端っこから結び目に向かって、ビニールひもを細かく裂いていきます。※ビニ―ルひもが2枚重なっている場合は1枚ずつ分けて、できるだけ細かく裂くことがポイントです!

下敷きの上に裂いたビニールひもを置き、ビニールひもの上からタオルで20回ほどこすります。

風船を膨らませ、タオルで風船の側面を20回ほどこすります。

 

タオルでこすったビニールひもの結び目を持ち、勢いよく下敷きから離して投げます。そして、タオルでこすった風船の側面を近づけると、写真のようにビニールひもが風船と反発するようにして浮き続けます。

※布でこすったビニールひもは手にくっつきやすいので、勢いよく下敷きから離して投げるのがポイントです。

 

■どうしてビニールひもは浮き続けるの?~静電気のふしぎ~

モノにはそれぞれ電荷というものがあります。何もしない状態だと+の電荷と-の電荷がつりあった状態ですが、モノとモノをこすりあわせることによってどちらかに+の電荷、どちらかに-の電荷が移動します。これは、こすりあわせるモノの組み合わせによって、+の電荷か-の電荷かどちらが移動してきやすいかが変わります。

このように+の電荷か-の電荷かどちらが移動してきやすいかを順番に並べたものを「帯電列」といいます。列の+側にあるモノは-側にあるモノよりも、+の電荷が移動してきやすいという性質を持っています。

 

タオルとビニールひも(ポリエチレンやポリプロピレン)をこすり合わせるとタオルに+の電荷が移動、ビニールひもに-の電荷が移動します。また、タオルと風船(ゴム)をこすり合わせるとタオルに+の電荷が移動、風船に-の電荷が移動します。このようにビニールひもも風船もタオルでこすられることで、どちらも-の電荷が移動してきた状態になることが分かります。

-の電荷が移動してきた状態のビニールひもに、-の電荷が移動してきた状態の風船を近づけると、ビニールひもは反発して離れようとするため、ビニールひもは反発し浮き続けるのです。

 

■静電気を使って、イライラ棒をつくってみよう!

普段は目には見えない静電気のふしぎを実感したところで、静電気を使ったイライラ棒作りをご紹介します!先ほど使用した風船とタオルは、こちらの実験でも使うことが出来ますので、ぜひ両方の実験を行ってみてください!

【用意するもの】

※先ほどの実験で使用し、今回の実験でも使用するもの

・風船

・タオル

※100円ショップで新たにお買い求めいただくもの

・アルミホイル

・透明のプラスチックカップ

【実験方法】

アルミホイルを切り、写真のようにプラスチックカップの外側に巻き付けセロハンテープでとめます。同じものを2つ作ります。

 

新たにアルミホイルをカットし、横幅が3cm、縦幅が10cmくらいの細長い四角い形になるように折っていきます。

続いて、細長く折ったアルミホイルを半分に折ります。…①

さらに、あらたにアルミホイルを切り、今度はぐるぐると細くまいていきます。…②

片方のプラスチックカップのアルミホイルの外側に①と②を当てたまま、もう片方のプラスチックカップの中に入れて写真のように挟みます。

 

②のアルミホイルをひねって好きな形をつくります。(イライラ棒のコースになります!難しいコースを作ってみましょう!)

あらたにアルミホイルを切って、イライラ棒にとおす持ち手付きの輪っかを作ります。

 

これで静電気イライラ棒の完成です!

 

【遊び方】

タオルで風船をこすって静電気を発生させ、①の細長い四角いアルミホイルに風船を近づけるとパチパチと音が鳴ります。この風船をこすっては近づけを数十回繰り返し、静電気をためていきます。

片手でプラスチックカップの外側のアルミホイルの部分をしっかり持ち、片手に手持ち付きの輪っかを持ちイライラ棒のなかにとおします。

手持ち付きの輪っかがイライラ棒のコースにくっついてしまうと「パチッ」となります。

 

■まとめ

今回は、静電気を使ったイライラ棒の作り方をご紹介しました!100円ショップに売っているもので簡単に作ることができますので、静電気がおきやすい冬にお家で行う実験としておススメです。また、コースを変えれば何回も遊ぶことが出来ますので、ぜひチャレンジしてみていただけますと嬉しいです。

■注意事項

・小学生など低年齢の子どもが実験を行うときは、必ず保護者の指導のもとで行ってください。

・湿度が高い環境では、実験がうまく行えない場合がありますのでご注意ください。

・心臓ペースメーカーを装着している方や、心臓疾患をお持ちの方、心臓の弱い方は実験をお控えください。

■執筆:五十嵐美樹(Twitter:@igamiki0319)

東京大学大学院客員研究員。東京大学大学院修士課程及び東京大学大学院科学技術インタープリター養成プログラム修了。幼いころに虹の実験を見て感動し、科学に興味を持つ。学部在学時に「ミス理系コンテスト」でグランプリを獲得後、子どもから大人まで幅広い層に向けた実験教室やサイエンスショーを全国各地で主催、講師を務める。特技のヒップホップダンスで魅せる「踊るサイエンスショー」は好評を博している。