2019年2月17日(日)、渋谷のものづくりカフェ「FabCafe Tokyo」様ご協力のもと、エンジニアリングワークショップを開催しました。FabCafeでは、3Dプリンタやレーザーカッターなどを使うことができるため、普段のワークショップでは体験できないようなものづくりの内容を組み込むことができ大変盛り上がりました!
今回は実践したプログラムの内容や、当日の様子をブログに書こうと思います。
※FabCafe Tokyoでのワークショップの様子
今回のワークショップに向けては、以下の要素を組み込んだオリジナル教材を仲間と作りました。
①3Dのものを組み立てる要素
大学でのCAD(Computer Aided Design:コンピューターを使って設計することや設計するためのソフトやシステム)を使った授業の際に、3D空間把握において仲間も私も最初は苦手意識を持っていたことが分かり、3Dのものを組み立てる要素を盛り込みました。
※組み立てるブロックの写真(すべて3Dプリンタで印刷しました!)
②電気回路を組み動く要素
エンジニア時代のものづくりの感動として、自分が思い描いて作ったものが動いた瞬間だったので、ブロックの組み立てだけではなく“動く”というアウトプットを盛り込みました。
※電気回路を組むと動く
③スパイを追いかけるストーリーの要素
昔セーラームーンが大好きで主人公になりきっていたことを思い出し、ものづくりに興味がない可能性がある子どもたちもエンジニアになりきれるように、導入にはオリジナルのストーリーを入れました。また、作ったものが社会に実装されて誰かのためになる時に、どのようなものづくりの視点が必要になるのかを考えるきっかけにしたいという想いと組み合わせて “みんなのためにスパイを追いかけるための乗りものを作る”というストーリーにしました。
④FabCafeに来たからこそ体験できる要素
今回は特別に、ワークショップでしか体験できないレーザーカッターでの部品作りも行いました。レーザーカッターとは、レーザービームによっていろいろな素材に文字を入れたり・切断したりできる工作機械です。オリジナルのデータによって、世界でただ一つのオリジナル商品が簡単に実現できる機械です。
教材だけであれば説明書があれば進めることができてしまいますが、FabCafeにある機械を活用することで、今回のワークショップでしかできない体験を生み出せる用工夫をしました。
※レーザーカッターで作った部品
そしてブロックと電子機器とあわせて組み立て、最後はつくったものをモーターで動かしみんなでスパイを追いかけました!
※つくったものを動かしてスパイを追いかける
■子どもたちの様子
オリジナル教材を組み立てている間も「スパイはどこ?」など、導入でお話したストーリーのなかで最後までものつくりをしてくれたのがとても印象的でした。
“なぜそれを作る必要があるのか”をストーリーとして語ることで、子どもたちがものづくりを行うモチベーションに繋がったのではないかと思いました。お家でこのような組み立てを行う際にもぜひおすすめです。
自分の手で作ったものが動いて、それをお父さんお母さんや私たちスタッフに見せているときがとても嬉しそうでした。また、“娘がものづくりをとおして主役になる機会があってよかった”などのポジティブなお言葉をいただき、今後もそんな瞬間を作り続けていけたらいいなと思いました。
さらに、“帰ってからは、これでママに消しゴムを運んであげるの”と教えてくれた子もいたため、お家の中にはものづくりの達成感を体感できるシーンがたくさんあるのではないかと考えるきっかけになりました。
これは私が個人的に科学実験教室やサイエンスショーをする動機にも繋がっていますが、これからもその裾野を少しでも広げていけるような教材開発や機会の創造を行っていきたいと思います。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました!
五十嵐美樹